TRPG(テーブルトークRPG)というものを聞いたことがある。やってみたいけどやったことがないという人に、エモクロアのご紹介をします。
この記事の対象者
- TRPGに興味はあるけどやったことがない
- やるとしたら周りにやったことある人がいないのでゲームマスターをやることになりそう
- なんでもいいからTRPGをやってみたい!
ゲームマスターとして見るエモクロア
初めてのTRPGのゲームマスターをやる際に大事なのが、以下の3点だと思います。
- ルールの理解
- 世界観の理解
- シナリオの理解
以下の3点について、エモクロアはかなり理解しやすいので、初心者の方にはおすすめです。
ルールの理解
TRPG最初の難関、ゲームマスター(エモクロアではディーラーと呼びます)は、ゲームのルールを把握しなければなりません。特にエモクロア以外のTRPGではルールブックをマスターしか持っていない状況もよくあり、ルールの理解はかなり重要と言えます。
しかし、エモクロアはなんとルールブックを無料で配っているため、最悪プレイヤーと一緒に「このルールって〇〇かな?」と相談をしながら進めることができます。
もし、ディーラーが初めての場合は、プレイヤーもルールブックを読み、初めてのディーラーを助けてあげるとよりよいと思います。
世界観の理解
例えば日本でよく遊ばれるクトゥルフ神話TRPGでは、簡単に言うと神話生物という強大な敵がいて、その世界の中で生き残り少しでもハッピーエンドを目指すことになります。この場合、神話生物の特性やストーリーなどを覚えなければなりません。
その点、エモクロアは言及がなければ舞台は「現代日本」です。そして、敵がいることには違いがありませんが、日本の伝承から妖怪、果ては海外の暗号までなんでもOKです。
現代日本で、テレビなどで聞くような怪奇現象が起こってしまう世界。プレイヤーキャラは少しその怪奇現象に会いやすい存在。くらいに受け止めていれば世界観の把握はばっちりです!
シナリオの理解
これはどうしても難しいところになります。今回プレイするシナリオを読み込み、このルートに入ったらこうなる、このルートに入ってもここでこう動けばこうなる。シナリオに無いけど、これをしないならこのストーリーには入らないな。など、考えることは山積みです。たぶんここが怖くてゲームマスターができないという人がほとんどだと思います。
これ自体は、失敗しながら「今度はこうなったらこうしてみよう」「あ、あのアイテム渡すの忘れた!後でこの時に渡そう」など、シナリオ理解やアドリブ力を鍛えていくしかないと思います。
しかし、エモクロアのサンプルシナリオでも初心者向けの物は基本的に一本道で、最後の選択でエンディングが変わるものが多く、多少安心してディーラーができると思います。
初めてのTRPG準備
ここからは、具体的にどんな準備をすればいいか、初めてのゲームマスター(ディーラー:DL)をするにあたっての指針を書いていこうと思います。
(オフラインセッションの場合)サイコロを用意する
オフラインセッションの場合、リアルダイスを用意する必要があります。
ちなみに、1D6とは、6面ダイスを1つ振る。2D10の場合は10面ダイスを2つ振るという意味です。
また、キャラクターシートとシナリオpdfを印刷しておきましょう。公式にはまだオフラインセッション用のキャラクターシートが用意されていないので、優しい方が作ってくれたこちらを利用するのがいいと思います。
【エモクロアTRPG支援素材】キャラクターシートPDF – 我楽多小箱の中身 – BOOTH
「新約・きさらぎ駅」のリプレイ動画を見る
エモクロアTRPGの公式シナリオの1つ目「新約・きさらぎ駅」のリプレイ動画を、YouTubeなどで一つ見てみましょう。今回は周りにDLがおらず、自分が初めてのDLを務めざるを得ない場合を想定して書いているので、周りにエモクロアのDLができる人がいるなら、頼んで一度遊ばせてもらう方が理解が深まります。シナリオを知る前にプレイヤーとして楽しめますしね。
ルールブックを読む
次にルールブックを読みます。
この際にはいくつか気を付けてほしいことがあります。
まず、内容を理解しなくてもいいので、「怪異事典」以外のすべての内容を読む
内容は頭に入らなくてもいいので、全体を流し読みしてください。今後改善されていく可能性は高いですが、やはりTRPGをしっかり遊んでいる人がルールブックを作っているため、初めての人にはわかりにくい部分が少し含まれます。
全体の流れを把握していれば理解できることも多いと思いますので、可能であれば流し読みですべてを、できればⓘをクリックすると表示される注釈も読んでください。
「プレイヤー」の項目を見ながらひとりプレイヤーキャラを作ってみる
次に、試しにプレイヤーキャラを一人作ってみましょう。
オンラインならエモクロアTRPG キャラクターシート (charasheet.jp)からすぐにキャラクターシートを作ることができます。脳筋キャラなら身体を、頭脳明晰キャラなら知力を、データキャラなら知識など、好きなように能力値を振り分けてみてください。
個人的には、ルールブックの順番より、先に能力値を決めてから設定に入ったほうが初めての人はキャラクターのストーリーがねりやすいと思います。オンラインのキャラシートならランダムでも決められますし、ランダムで決めて身体高いからスポーツ選手などと決めて、スポーツ選手だから技能はこれを取ろうと考えていくといいかなと思います。初めてのプレイヤーにも、こんな感じで考えさせてあげるといいですね。
〈専門知識:○○〉や〈★奥義:○○〉など、一部自分で内容を指定する技能があります。
専門知識ならゲームや考古学など、奥義なら剣道や空手など、好きな内容を記入してください。
また、共鳴感情を忘れずに決めましょう。
注)オフラインセッションの場合、ここで判定値の計算があります。オンラインのキャラシートを見て、取得した技能、ベース技能、EX技能を確認し、「技能ポイントの計算が合っているか」「なぜこのレベルで取得するとこの判定値になるのか」を把握しておくようにしてください。オンラインの場合は勝手にキャラシートで計算してくれるので覚える必要はありません。
まぁ、最初なんで、多少の間違いはご愛敬ということで。判定値が10以上になるものがなければ大丈夫です。実際のプレイでおかしいと思った部分を調べながら、ゆっくり覚えていきましょう。
シナリオを読みながら自分でプレイしてみる
新約・きさらぎ駅のシナリオを実際にプレイしてみましょう。判定はTRPG経験者にとってかなりわかりやすいルールになっていますが、それでも初めての場合は大変です。
ロールプレイは置いておいても、クリアまでやってみて感覚をつかみましょう。
本番について
いよいよセッション当日。準備してきたものの、うまくできるか不安だと思いますが、大丈夫です。
安心してDLをするためにアドバイスを残します。
「初めてのDLです」と最初に言っておく
今回が初めてのDLだということをあらかじめ言っておきましょう。待たせたり、あいまいになってしまうこともあるでしょうが、TRPGはみんなで楽しくしていくゲームです。共同作業で頑張りましょう。
みんなにもルールブックを渡しておく
スマホで全員がルールブックを確認できるようにしておきましょう。可能であれば、事前にエモクロアのサイトをみんなに共有しておくといいでしょう。
わからないことが出てきたときに、みんなで修正しながら進めていくことができます。
できないことはできないと言う
TRPGは自由度が高いゲーム。しかし、その自由はDLの受け皿の範囲の上です。
「持ち物にロケットランチャーを加えていいですか?」「<技巧>で餅つきをとってもいいですか?」「<★奥義>でライトセーバーをとってもいいですか?」「依頼人に切りかかります」「屋敷に火をつけます」
行けると思ったらやらせてあげればいいと思いますが、無理だと思ったら遠慮なく「ダメです」と言いましょう。自由とは言えゲームなので。
ゲームが破綻しないことは大目に見る
「実際はサイコロ2個で判定するところを1個で判定しちゃった!」「さっき〇〇があったから判定値+1しないと!」こんなことにシナリオが進んでから気が付くことがあります。その場合は、そのままスルーして今回のセッションではそのまま進めるか、「ごめんなさい、さっきの判定間違ってました。次の判定からこうします。」と言いましょう。
ゲームが破綻するほどのミスは素直にゲームを戻す
「あれ?もしかしてこの段取り飛ばした・・・?このままじゃクリアできない・・・?」ということがあれば、素直に「ごめんなさい、ちょっと大事な段取りを飛ばしてしまったので、前のシーンをやってもいいですか?」と言いましょう。
TRPGは自由度が高いゲーム。百戦錬磨のゲームマスターでも結構よくあることです。熟練者はうまくルートを戻したりしますが、DL初心者は素直に進捗を戻しましょう。
間違っても平気です!そんなことはしょっちゅうあります。みんなで楽しくプレイしましょう!
これだけできれば、大丈夫です!
初めてのDL、不安でしょうが、この長い文章を読んでくれたあなたなら、きっと楽しいものになりますよ!
ゲームマスターは大変ですが、それだけに楽しみも大きいです。頑張ってくださいね!
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