人の話を「聞く」入門 第1回 ー相づちの打ち方ー

この連載は、「人の話を聞きたいけれど、どうしていいかわからない」という人向けに書いています。

人の話を聞く必要がないと思っている人は、たぶん実際にそうなんだと思います。そのまま腕力でのし上がってください。

さて、実際に人の話を聞くのは、仕事上めちゃくちゃ重要です。私から言わせれば、人の話を聞き終わる前に「それならこうしたほうがいいんじゃない?」とかいう奴は三流です。私もついやっちゃいますけど…。

まずは、レベル1です。超初級編からいきましょう。実際に聞くという事より、相手に聞いていると思ってもらうテクニックです。

話を聞いているつもりなのに「お前聞いてるか?」と言われてしまう人向けです。

「はい」 「はい」 「そうですね」

こんな相槌だと、偉い人は聞かれているのか不安になってしまいます。しかし、大人はそんな思いを言ってはくれません。

まずは、会話の基本。相槌(あいづち)を変えていきましょう。

レベル1で覚えるテクニックは「相手の言葉を繰り返す」です。

上司「今度のプロジェクトだが」

自分「はい」

上司「前に行ってたAプランで行こうと思う」

自分「はい」

上司「こちらの方が競合他社との差別化が図れるだろう」

自分「そうですね」

上記のような感じだと、いまいち聞いているのか不安に思う人が多いようです。

そのため、こうします。

上司「今度のプロジェクトだが」

自分「プロジェクトですね」

上司「前に行ってたAプランで行こうと思う」

自分「Aプランですね」

上司「こちらの方が競合他社との差別化が図れるだろう」

自分「差別化が図れると思います」

こうすると、相手が聞いていると感じます。字に起こすとくどく感じますが話してみると意外と違和感がないです。

かなり聞いているっぽい印象が出てきました。

これができるようになったら、最後は「言い換え」をすると、よりトラブルを防ぐことができます。

上司「今度のプロジェクトだが」

自分「販売促進のプロジェクトですね」

上司「前に行ってたAプランで行こうと思う」

自分「Aプランという事はネット広告のプランですね」

上司「こちらの方が競合他社との差別化が図れるだろう」

自分「比較的若い人が見るので差別化が図れると思います」

ここまでやると、聞いている印象に加えて、お互いの勘違いを防止することができます。でも、ここまで出来たら正直この記事を読まなくても大丈夫だと思いますので、まずはオウム返しの練習をしましょう。

コツは、最初はあくまで最後の1単語に絞ることです。

完全にオウム返しすると馬鹿にされた印象を受ける人もいるみたいです。

上司「今度のプロジェクトだが」

自分「今度のプロジェクトですね」

上司「前に行ってたAプランで行こうと思う」

自分「前におっしゃっていたAプランで行くんですね」

上司「こちらの方が競合他社との差別化が図れるだろう」

自分「そちらのほうが競合他社との差別化が図れると思います」

これはやりすぎです。「馬鹿にしてるの?」って言われる可能性があります。

あと最後に。上司の方でこれを読んでいる人がいて、もしこの記事に共感された方がいらっしゃいましたら、おそらくかなりヤバいです。

すぐにこうするように改めてください

上司「この前言っていた販売促進のプロジェクトだが」

自分「えー、前回の会議で言っていたプロジェクトですね」

上司「前に行ってたAプラン、ネット広告のプランで行こうと思う」

自分「はい」

上司「こちらの方が若い人が見やすいし、競合他社との差別化が図れるだろう」

自分「そうですね」

相槌を打つ側ではない地位にいる場合は、なるべく具体的に話すように心がけてください。部下は超能力者ではないのですが、あなたと違って立場的に「何の話ですか?」とは聞けないのです。

上司の聞く技術に関しては、またいつか書いていきたいと思います。

まずは、相手に聞いていると思ってもらえる「1単語オウム返し相槌」を試してみてください!

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